キャンプしてたココってどこ？

記憶をたどっていくと、高校時代は登山部に在籍してた。

しかし、まともな活動はほとんどしてなくて、
部室にギターやベースを持ち込んでは
コピーした曲の練習をみんなでしてた。

高校の登山部でも大会というものがあったが、
一度出場しただけであとは出た覚えが無い。

基本、山に行ったり沢登りしたり、遊び感覚で
在籍してたから真剣さに欠けると顧問に呆れられていたと思う。

それでも部活動していない仲間からは重宝されていた。
その理由はたった一つ。学校公認で遊べるから。

部活動の名目でキャンプ道具を揃え、仲間たちと
土曜日の夕方になるとキャンプ候補地まで
公共交通機関で向かった。

目的はただ一つ、酒盛りだ。

老けた顔した仲間がアルコール購入担当で、
その他の仲間はつまみと食材の調達。

登山部員はキャンプ道具を揃えて運搬し、
テントの設営やコンロで湯沸しや食事とつまみの調理。

楽しかったなぁ。

キャンプに行った中でも、あとで笑い話になった
この時のキャンプは忘れられ無い。

天気は良かったはずなのにキャンプ地に着いたら霧が深く、
１メートル先も見えない状態でどこを歩いているのか
どこに向かっているのかわからない状態だった。

みんな疲れ果て、どこかで休憩しようと決めたとき
突然開けた場所を見つけた。

もう動きたくないし、早く酒盛りしたいから
ココにしようと意見が一致した。

登山部員はテントを設営し始めた頃、
一緒に行っていた仲間が水道や公衆便所を近くに見つけたという。

ココに決めてよかった。みんな同じ気持ちだったと思う。

水も確保できたので酒盛りを始めたが、
周りはそのときも霧でおおわれていて、
一体ココはどこなんだとみんなで首をひねっていたが、
アルコールもまわっていたのでそのうちみんな
酔いつぶれてしまった。

テントの外が明るくなり始めた頃、その明るさが
夜明けの明るさじゃないことに気付いて
みんな目を覚ました。

どうなってる？みんなでテントの外に出ると、
車が何台も自分たちのテントを取り囲むように止まっていた。

そして車を降りた人達が自分たちとテントを見て
笑ってるのをみて、どこにテントを張っていたのかがわかった。

見晴らしの良い展望台の駐車場だった。

そりゃ、水道も公衆便所もあるわけだ。

たまたま霧が深い夜だったから、
車が全くやってきてなかっただけだった。

寝ぼけ眼だった奴もいたけど、
みんなで腹を抱えて笑ったのを覚えている。

たぶん、仲間でキャンプに行ったのは
それが最期だったと思う。

またキャンプを楽しみたいと思うけど、
そのためにはいちから道具をそろえなけりゃいけない。

当時利用してたキャンプ用品の店はもう無くなっている。

でも今の時代、ネットで必要な道具が
揃えられるのはありがたい。

いったんキャンプを始めたら、
そのうちどこかでキャンプをすることになると思うので、
使い続けられる道具を揃えなくちゃいけないだろう。

アウトドアをはじめるなら、最低限、
丈夫で使い続けられる道具が必要だ。

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